「自分の車はカスタムしていないから、今年の車検も余裕で受かるだろう。」、そう思いながらユーザー車検を受けたら、思わぬところで保安基準不適合と判定され不合格になったりすることがあります。
今回は、カスタムをしていなくても車検で落とされやすい基準について6つ紹介します。
①ヘッドライトの光軸・光量

ヘッドライトテスタで光軸・光量を測定する検査がありますが、ライトを特にいじっていなくても走行している間に光軸がずれたり、レンズの汚れ等で光量が不足し、保安基準不適合となる場合があります。基本的にヘッドライトテスタではロービームを測定することになりますが、製作年月日が平成10年8月31日以前の車であればロービームかハイビームのどちらかの基準を満たせばヘッドライトテスタは合格になります。ヘッドライトテスタの基準にはいろいろなパターンがあるため、具体的な基準の解説は本記事では省きます。暗い場所でヘッドライトを壁に照らせば、簡易的に光軸を自分で調整できますが、ほとんどの検査場の近くにはテスタ屋さんがありますので、心配であれば車検を受ける前にテスタ屋さんで調整してもらうと安心して受験できるでしょう。
②ライト不点灯

ヘッドライトやテールランプなどのライトが点灯しない状態は保安基準不適合となります。そのため、ライトが全て点灯するかどうか確認しておきましょう。特に見落としやすいのが後ろのナンバープレートを照らす番号灯です。番号灯は車幅灯を点けたら連動して点灯するので点灯状態を確認しておきましょう。また、気をつけたいのは、下図のハイマウント(自動車後面の上部中心にあるブレーキランプ)のように複数の光源で構成されているライトは、一部の光源が不点灯となっていても保安基準不適合となります。

また、装備する義務のないライト(フロントフォグランプやリアフォグランプなど)を搭載した車もありますが、それらも装備されているなら点灯できる状態でなければなりません。ただし、ライトの電球と配線の両方を取り除いて入れば、そのライトは装備されていないものとみなされます。そのため、今後使用しないライトなら電球と配線を取り除いておけば、ライト不点灯による不適合を回避することができます。逆に言えば、電球と配線の少なくともどちらかが残っていると、ライト不点灯の基準を改善する方法としては不適切と判定され、保安基準不適合となります。
③ライトのレンズ損傷

物にぶつかったり、飛び石等でライトのレンズが損傷している場合も保安基準不適合となります。レンズ表面だけに軽く傷がついている程度であれば問題はありませんが、レンズを貫通するような著しい損傷であれば保安基準不適合となる恐れがあります。ただし、どれほどの損傷が不適合になるかどうか基準がはっきり決まっているわけではないので、検査官の判断に依る部分があります。
④タイヤ・ホイール周り

タイヤの溝の深さ、ホイールナットが適度に締まっているか確認しておきましょう。四輪のタイヤについては溝の深さが1.6mm以上必要です。また、ホイールナットについては走行しているうちに緩んできてしまうので規定のトルクで締めるようにしましょう。ユーザー車検でわざわざナット1個ずつトルクを確認されることはないと思いますが、点検ハンマーによる打音や手で締め具合を確認するので、明らかに緩みがあるものは保安基準不適合と判定されます。
⑤警告灯

エンジン始動中に、メーターに以下の警告灯が常に点灯または点滅していると保安基準不適合となります。(車種によっては警告灯のマークが異なるものもあります。)

ブレーキの警告灯はサイドブレーキをかけた状態だと点灯したままになるので、サイドブレーキを解除した状態で警告灯が点灯しないことを確認しましょう。ブレーキ以外の警告灯については、正常であればエンジン始動直後にこれらの警告灯が点灯し、しばらくしたら消えるようになっているので、エンジンを始動させて少し経ってから警告灯の点灯状態を確認しましょう。
受験する事務所によって若干取り扱いが異なったりしますが、そもそもこれらの警告灯の基準が不適合な状態だと、車が検査を受けられる状態ではないと判断され、警告灯の基準を改善するまでは他の検査を受けられないという対応になる場合があります。
⑥ガラス貼付物

運転時の視界の確保のため、自動車の窓ガラス等には定められたもの以外貼り付けてはいけません。貼り付けることができるものの例として、車検ステッカーやドライブレコーダー等があり、これらはガラスの一定の範囲内に貼ることができます。一方、お守りやスマホスタンド等定められていないものを吸盤等でガラスに貼り付けていると保安基準不適合となります。
ただし、この基準は運転者席より後方のガラスは対象外となるため、基本的にはフロントガラス、運転者席側の窓ガラス、助手席側の窓ガラス、左右の三角窓が対象となります。後部座席の窓ガラスやリアガラスは対象とはなりません。

また、ディーラー等の整備工場で定期点検整備を受けると、車のフロントガラスに丸いダイヤルステッカー(点検整備済みステッカー)を貼られることがあります。車室内側からステッカーを見ると、小さい文字で「令和X年X月X日を過ぎて貼付していると保安基準違反になります。」と記載されています。そのため、記載された期限日を過ぎていれば、ステッカーを剥がす、もしくはディーラー等で定期点検整備を受けて新しいダイヤルステッカーを貼ってもらうようにしましょう。ちなみに、点検整備済みステッカーを貼付する義務はありませんので、貼付していないという理由で不合格になることはありません。
以上、カスタムをしていなくても車検で落とされやすい基準でした。もちろん、このほかにも様々な基準があるので、経年劣化等で著しく損傷等した部分があれば、保安基準不適合となることがあります。可能な範囲でユーザー車検を受ける前に自分の車をチェックしておきましょう。


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